ライフスタイルの欧米化、食生活の変化、高齢化に伴い、動脈硬化性疾患が増加しています。
脳の血管が詰まると「脳梗塞」に、心臓の血管が詰まると「狭心症から心筋梗塞」に、下肢の血管が詰まると「間欠性跛行から下肢の壊死」にと、生命に関わる重大な病態が出現します。
問題なのは、こうした疾患は中等度から高度の動脈硬化が発生していてもなかなか出現しないで、動脈硬化がかなり進行して動脈内に血栓による狭窄や閉塞が生じるようになって初めて発生するという点です。
このため、動脈硬化が隠れていても、病気知らずで健康に生活しておられる方の場合、ほとんど動脈硬化についての認識がありません。したがって、食生活を改善したり積極的に運動したり禁煙するといった動脈硬化の予防や改善のための努力をしていないという点も他の病気と基本的に異なります。
ご自分の動脈に動脈硬化があるのか、あるとすればどの程度か、放置しても大丈夫な程度か、あるいは閉塞する寸前の状況かといった点をしっかり認識することが高齢化に伴い発生する病気を防ぐために大切なことではないでしょうか。
従来は動脈硬化や動脈閉塞の程度を測定するには複雑な装置を用いての煩雑な検査が必要でしたが、最近は動脈硬化を非観血的に測定できる専用の装置が開発されています。
松澤クリニックのドックでは、「ABIホルム」を用いて動脈硬化検査を行います。
診断結果は、血流状態を示す波形と動脈硬化度の数値としてすぐにプリントアウトされます。
その結果、生活習慣の改善を指導する療養計画書もプリントアウトできるので、生活習慣病治療や指導に役立ちます。
受診前の注意点
この検査を単独で受けられる場合は食事制限がありませんので午前・午後の両方の検査が可能です。
他のドックと同時に実施する場合は事前注意に従ってください。
ABIホルム | 動脈硬化を非観血的に測定できる専用の装置です。 |
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ABIホルム
最近開発された動脈硬化を非観血的に測定できる専用の装置です。
家庭用の血圧計と同じ様な形状のセンサーを四肢に装着し、血管壁の硬さを反映するPWV (脈波伝播速度)と下肢動脈の狭窄度をあらわすABI(足関節/上腕血圧比)の二つの指標によって、四肢の各々の動脈の動脈硬化の進行度および重症度と血流状態を定量的に評価します。
- 動脈硬化ドック
- 3,300円(税込)
検査結果について
検査結果は数日でわかりますが結果報告書作成までに2週間ほどお時間をいただいております。
2週間以降に来院していただければ成績表をお渡しいたします。
検査結果の説明をご希望の方は医師が対応し、療養指導や健康相談にも応じますのでお申し出ください。検査結果の郵送をご希望の方はあらかじめお申し出ください。
最善なアフターケア
検査結果で異常所見が認められた場合は、さらに精査の上、速やかに適切な治療を開始し、入院治療が必要な場合は、病状に適した病院を紹介いたします。
「受診歴」も保存
松澤クリニックでは、大切な各人のデータをコンピューター管理しますので、経時的な推移が容易に把握できます。
2回目以降の受診時には、前回・前々回等のデータと比較しながら、より的確な『現在の健康状態』をお伝えいたします。